おすすめ愛読書

ビル・ゲイツ氏2020年冬のおすすめ本「大変な年の締めくくりに良質な5冊」

2020年12月、年末に恒例のビル・ゲイツ氏による「冬のおすすめ5冊」が紹介されました。

新型コロナウィルスに覆われた2020年は、多くの困難に見舞われた年でした。

そんな中で読書家ゲイツ氏も、様々な種類の本を読んだそうです。

さっそくご紹介しましょう!

『The New Jim Crow』By Michelle Alexander

世界中の人が、この2020年に人種差別の問題について理解しようとしたと思います。
このアレクサンダーの『The New Jim Crow』は、刑事司法制度が有色人種、特に黒人社会を不当に標的にしているかを教えてくれます。

特に目を見張るのは、大量投獄の背後にある歴史とその数…。この本は事実を教えてくれました。

この本はゲイツ氏に、人種差別問題への改革投資を確信させたようです。

『レンジ 知識の幅が最強の武器になる』By David Epstein

ゲイツ氏は、エプスタイン氏の2014年のすばらしいTEDトーク以降、仕事ぶりをずっと見ていた。

世の中はますます専門化、スペシャリストを求めているように見えるが、たとえばキャリアにおいて真に必要なのは、幅広く始めて様々なことを経験し、多様な視点を養いながら成長することだと、この魅力的な本の中で著者は主張する。

例として出てくるのは、テニス選手のロジャー・フェデラーからチャールズ・ダーウィン、米ソ冷戦時代を分析する専門家まで多彩だ。

著者の主張は、マイクロソフトの成功にも通じるところがあるとゲイツ氏は思う。

なぜなら私たちは、専門分野・領域をまたぐ真に「幅」を持つ人材を登用してきたからだ。

もしあなたがジェネラリストで、同僚のスペシャリストに引け目を感じているならば、ぜひこの本を読んではいかがだろうか。(出典;amazonRANGE(レンジ) 知識の「幅」が最強の武器になる)

日本版が出ています。

『The Splendid and the Vile』By Erik Larson


この本は「ウィルス感染」や「世界的大流行」とは何の関係もないのですが、現在とこの本の時代は驚くほど似通っています。

本の舞台は1940−1941年のイギリス、ドイツの爆撃交戦の真っ最中です。

毎晩飛んでくる砲弾を避けるために、市民は地下室や地下鉄の駅に固まって過ごさねばなりませんでした。

彼らが感じた死への恐怖と不安は新型コロナウィルスよりも遥かに深刻でしたが、共通性を感じるのです。

主人公は時の首相チャーチルですが、彼のリーダーシップの資質に加えて、周囲の魅力的なキャラクターもまた注目に値します。

物語は第二次世界大戦のわずか1年間ですが、その悲劇的な時期に焦点を当てた素晴らしい文献だと言えるでしょう。

『The Spy and Traitor 』By Ben Macintyre

本書は、伝説のロシア人エージェント、オレーク・ゴルジエフスキーについて、 本人インタビューやMI6関係者証言から、 その至難の諜報人生を克明に辿った英国発の世界的ベストセラーである。

1938年生まれのソ連KGBエリート将校が、共産主義の現実に幻滅し、 1974年にイギリスMI6の二重スパイとなる。 以後、その暗躍が20世紀後半の冷戦構造を決定的に変えることになる。

現在ゴルジエフスキーは、イギリスで24時間体制の警護を受けながら、名前も身分も偽った二重生活を送っており、 「彼は、私が今まで会った中で最も勇敢でありながら、 最も孤独な人間のひとりである」と本書の著者は記す。(出典;amazon KGBの男-冷戦史上最大の二重スパイ (単行本))

日本版が出ています。

『Breath from Salt 』By Bijal P.Trivedi

1999年、ビルはマイクロソフトの同僚から個人的なリクエストを受けました。

「世界中で7万人が羅患している難病”膿疱性線維症”(CF患者)の新薬開発に資金を提供してもらえないだろうか」と。

主に白人に多いこの難病はアメリカで約3万人(うち子供が1万人)、世界中で7万人の患者がいるにも関わらず、原因の遺伝子が発見されて10年経っても研究は進歩していません。

CF患者は平均寿命が15−20歳と言われていて、手持ちの時間はあまりに少ない。

ゲイツ氏は父と共にこの研究プロジェクトに必要な額の約1/2を提供したのです。

この画期的な研究は20年以上に渡って続き、いくつかの非常に効果的な新薬の発売につながっています。

この『Breath from Salt』は、CF患者への新しい治療法について書かれた本です。この治療法が全ての患者に効くとは限りません。

しかしながら生物医学の奇跡が今後もたくさん見られ、今後も新薬の恩恵を受ける患者が増えるように期待せずにはいられません。

2020年という厳しい年に

新型コロナのパンデミックに、人種差別抗議運動、世界中で経済も大きく揺れました。

そんな中で読書家として、社会の根底にある問題について掘り下げて考えるための深い読書のあとは、一日の締めくくりに気分を変えるためのホッとする読み物も必要、との気持ちで選んだ5冊でした。

日本語版で既に発売されている本もあります。

新しい年を迎えるにあたって、今一度読んでみてはいかがでしょうか。