学校図書館のしごと

「新しい生活様式」は学校生活から実践!例えば教育現場はどのように変わる?

全国ほとんどの学校で臨時休校が続いていますが、新型コロナ感染対策が長期戦になることに備えて「新しい生活様式」のガイドラインが発表されました。

今回は国民生活全般に向けての提言ですが、分けて学校教育についても文部科学省から「学校運営上の工夫」とした通知が出ています。

感染のリスクを考慮したうえで、段階的な再開も考える方向性になってきて、今後は自治体ごとにの判断できる体制になります。

「新しい生活様式」における学校生活は、どのように変わるのでしょうか?

文科省通知の『新型コロナウイルス感染症対策としての学校の臨時休業に係る学
校運営上の工夫について (5月1日)』をもとに、具体例で説明します。

「専門家会議提言」のポイントは4つ

新型コロナウイルスに関する政府の専門家会議では、感染拡大防止と社会活動を両立するために実践すべき提言について議論しました。

「感染拡大防止と社会活動を両立するための提言」のポイントは4つ

  1. 長丁場を覚悟する
  2. 「自粛疲れ」を懸念
  3. ふたたび蔓延が生じないよう「新しい生活様式」の普及
  4. 学校は感染及び拡大リスクをできるだけ低減した上で、再開のあり方について検討

まずは新型コロナとの戦いが長期的なものになることが明言されたことが第一の注目ポイントです。

また、専門家会議では対策の長期化に伴って「自粛疲れ」が心配されていますが、社会的に必要性が高い活動学校などについては、制限を徐々に緩和していくことも検討していくとしています。

そして今回最も注目されたのが『新しい生活様式』という言葉です。

「新しい生活様式」とは、感染拡大リスクが高い行動を避けることこれに尽きます。

つまり、現在多くの人が心がけて実践している生活スタイルを、スタンダードとすることが大切になってくると呼びかけています。

https://donguri5.com/librarianship/school-librarian/atarasiisekatuyosiki-jissen

学校生活における「新しい生活様式」とは?

まずは大前提として、長期間にわたりこの新たなウイルスとともに生きていかなければならないという認識があります。

その上で「学びの保障」との両立を図るため、リスクを可能な限り低減しながら教育活動の再開に向けての進めていくという考えが、文科省のガイドラインになっています。

そのために何にも先駆けて「学校」における新生活様式が発表されました

1.分散登校日の設定について

新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成 24 年法律第 31 号)に基づく緊急事態宣言の対象区域とされるなどに伴い,学校の臨時休業を続けざるを得ない地域においても,ICTを最大限活用しながら,感染症対策を徹底した上で,分散登校(児童生徒を複数のグループに分けた上でそれぞれが限られた時間,日において登校する方法)を行う日を設けることにより,段階的に学校教育活動を再開し,全ての児童生徒が学校において教育を受けられるようにしていくことが重要である。

このような分散登校を行う際には,進路の指導の配慮が必要な小学校第6学年・中学校第3学年等の最終学年の児童生徒が優先的に学習活動を開始できるよう配慮すること

併せて,最終学年以外の指導においては,教師による対面での学習支援が特に求められる小学校第1学年の児童にも配慮すること

登校日については,地域や児童生徒の生活圏の感染状況を踏まえ,学校の全部を休業とした上で任意の登校日を設ける方法や学校の一部を休業とした上で授業日としての登校日を設ける方法が考えられる。

いずれの場合でも,学校医・学校薬剤師などと連携した学校の保健理体制を整え,学校関係者に感染者が確認された場合の対応について確認しておくこと。

なお,高等学校等においても,進学や就職を控えた高等学校第3学年の生徒等に配慮するなど,生徒の発達段階や多様な学校の実態を踏まえつつ,同等の対応を検討すること。

また,特別支援学校については,指導の際に接触が避けられないことや,重篤化する基礎疾患等を有する児童生徒が多いこと,多くの児童生徒がスクールバス等で一斉に登校すること等の課題を多くの学校が抱えているため,学校教育活動の再開については,児童生徒の障害の種類や程度等を踏まえた慎重な検討が必要であること。

(1)身体的距離の確保

登校の際は,「新型コロナウイルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」に示した感染症対策を行うほか,必要に応じて学級を複数のグループに分けた上で使用していない教室を活用するなどして,児童生徒の席の間に可能な限り距離を確保し(おおむね1~2メートル),対面とならないような形で教育活動を行うことが望ましいこと。

 

※咳エチケットを行っていない場合,くしゃみや咳のしぶきは約 2 m の距離まで届くため,咳エチケットを行った上で,児童生徒同士の距離を 1~2 m以上保つように座席を配置する。

(2)分散登校の工夫

児童生徒数の多い学校にあっては,身体的距離の確保のため,

・時間帯又は日によって登校の対象とする学年又は学級を順次変える方法
・学級を複数のグループに分けた上で,登校の対象とするグループを順次変え
る方法等により分散して登校するなどの工夫が考えられる。

(3)分散登校に伴う子供の居場所づくり

分散登校に伴い,登校する児童生徒の兄弟姉妹である幼児や低学年の児童が自宅で一人になる場合が生じることも考えられるところであり,担当部局と相談し,地域全体としての子供の居場所づくりに配慮すること。

2.各教科等の指導における感染症対策について

各教科等の指導については,以下に掲げるものなど感染症対策を講じてもなお感染の可能性が高い学習活動については行わないこと。

・音楽科における狭い空間や密閉状態での歌唱指導や身体の接触を伴う活動
・家庭科,技術・家庭科における調理等の実習
・体育科,保健体育科における児童生徒が密集する運動や児童生徒が近距離で
組み合ったり接触したりする場面が多い運動
・児童生徒が密集して長時間活動するグループ学習
・運動会や文化祭,学習発表会,修学旅行など児童生徒が密集して長時間活動する学校行事

なお,新型コロナウイルス感染症の感染拡大が継続している地域においては,当分の間,上記の学習活動ができない可能性が高いことを踏まえ,指導順序の変更や,教師による適切な事前・事後指導と家庭における学習の組合せによる指導計画の立案など,各教科等の指導計画の見直しを検討し,必要な措置を講じること。

3.新型コロナウイルスに関する正しい知識の指導

児童生徒に対して,新型コロナウイルスに関する正しい知識を身に付けるとともに,これらの感染症対策について,児童生徒が感染のリスクを自ら判断し,これを避ける行動をとることができるよう,「新型コロナウイルス感染症の予防」資料等※を活用し,発達段階に応じた指導を行うこと。
※https://www.mext.go.jp/a_menu/kenko/hoken/08060506_00001.htm

4.学校給食(昼食提供)の工夫について

学校給食を実施するに当たっては,「新型コロナウイルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」に示したもののほか,配膳の過程での感染防止のため,可能な限り品数の少ない献立で適切な栄養摂取ができるようにすること。

可能な場合には給食調理場において弁当容器等に盛り付けて提供することなどの工夫が考えられる。

また,それらが困難な場合に,少なくとも配膳を伴わない簡易な給食(パン,牛乳等)を提供することも考えられる。

なお,学校給食は,衛生管理上の観点から持ち帰りは想定されていないが,児童生徒の食事支援の一つとして,保護者の希望及び衛生管理上の必要事項に係る同意がある場合に,例外的に持ち帰りを実施することも考えられる。

5.学校図書館の活用について

学校図書館については,感染症対策を徹底した上で貸出等を行うことが望ましいことのほか,特に時間帯により休業の対象となる児童生徒が変わる場合において,学校図書館を児童生徒の自習スペースとして活用することも考えられる。

6.登下校の工夫について

登下校中については,校門や玄関口等での密集が起こらないよう登下校時間帯を分散させることや,集団登下校を行う場合には密接とならないよう指導することなどの工夫が考えられる。

その際,特に通学に不慣れな小学校第1学年の安全に十分注意すること。

7.出欠の取扱い等について

(1)学校の全部を休業とする場合

学校の全部を休業とする場合,任意の登校日は指導要録上の「授業日数」には含まないものとして取り扱うこと。

その際,任意の登校日における学習活動について,「新型コロナウイルス感染症対策のための臨時休業等に伴い学校に登校できない児童生徒の学習指導について」(令和2年4月10日付け文部科学省初等中等教育局長通知。以下「学習指導通知」という。)の2(2)と同様に,学習評価に反映することができること。

なお,登校しなかった児童生徒に対しては,個別に学習指導や学習状況の把握を行うなど,不利益に取り扱われることのないよう配慮すること。

また,任意の登校日における学習活動について,一定の要件を満たす場合には学校の再開後に再度授業において取り扱わないこととすることができること。

なお,一部の児童生徒への学習の定着が不十分である場合には,別途,個別に補習を実施する,追加の家庭学習を適切に課すなどの必要な措置を講じること。

(2)学校の一部を休業とする場合

学校の一部を休業とする場合,最終学年等の児童生徒を優先させて登校させ,その他の児童生徒は休業とすることなどが考えられるが,児童生徒の出欠の取扱いについては,「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(平成31年3月29日初等中等教育局長通知)別紙等における考え方を踏まえ,以下のとおりとなる。

・学年の全部を休業とした日数は授業日数には含めない

・学年の一部を休業とした日数は授業日数に含まれ,授業のある児童生徒については出欠を記録するとともに,授業のない児童生徒については「出席停止・忌引等の日数」として記録する

なお,出欠を記録する際には,やむを得ず学校に登校できない児童生徒への必要な配慮を行うこと。

8.長期休業期間及び土曜日における登校日の設定等について

学習指導通知では,

・児童生徒が学校に登校できるようになった時点で,可能な限り,令和2年度の教育課程内での補充のための授業や教育課程に位置付けない補習を実施すること,家庭学習を適切に課すこと等の必要な措置を講じること

・その際,例えば,時間割編成の工夫,学校行事の精選,長期休業期間の短縮,土曜日に授業を行うことなどが考えられること

を示している。

登校日を設ける場合も,必要に応じ,長期休業期間及び土曜日に行うことなどが考えられる。

その際,児童生徒の負担が過重とならないように配慮するとともに,各学校の指導体制に見合った日数・時数となっているかなど,教職員の負担が過重とならないように配慮すること。

また,週休日である土曜日に登校日を設ける場合には,教職員の勤務日及び勤務時間について,各地方公共団体の条例等に則り,適切に振替を行うことが必要となる。

9.教職員の出勤について

教職員の勤務についても基本的な感染症対策を徹底するとともに,体調の悪い教職員が休みやすいような環境づくりを行いつつ,可能な範囲内で,在宅勤務や時差出勤のほか,管理職を含む学校の教職員がローテーションで出勤するなどの勤務形態の工夫を行うこと。

学校のマンパワーを確保できるか

これから学校の再開に向けて動き出すときには、どうしても今以上のマンパワーが必要になります。

特に平日以外に授業を行う場合や複数グループに分けて指導を行う場合には、イレギュラ―業務の発生も考えなければなりません。

まずは校内でできる教職員の役割や勤務時間の見直しをし、外部人材の活用等を行って指導体制の確保を図ることが大事です。

特に,学習指導員等の確保に当たっては必要に応じて資格要件を緩和し,退職教員や学生等の外部人材を積極的に活用することも、政府から再三の呼びかけで周知されたいところです。

未曽有の危機に際し、何よりも学校教育が優先されていることは、学校教育に携わるものとして、本当に日本を誇らしく思います。

子ども達、児童生徒学生は未来の世界を生きてゆく希望です。彼らが何よりも優先されるように、私達大人が出来ることを遂行していきましょう!