高校図書館にズラリとならぶ赤本。
あれ?ちょっと待ったーーー!
赤本、今年なんだか大学数が少ない??
実は毎年減ってる赤本の数。
注文登録する担当者は肌で感じて知っています。
今回は赤本の発売日と赤本が減っている理由と真実に迫ります!
赤本の発売開始日はいつ?
高3生も意外と知らない、赤本の発売日。
実は、赤本は一斉発売ではありません。
大学ごとに発売日が違います。
9月頃の入荷が多いのですが、
早い大学だと5月から発売が始まります。
まずは志望大の赤本が今年発売されてるかをチェックして!
その後で発売日を調べてみましょう。
出版元の教学社のホームページでも見ることが出来ます。
正式名称は「大学入試シリーズ」
実は赤本は3月頃に各書店で注文書を配布しています。
(もちろんこれが無くても発売日以降に書店で買えます。)
私の勤務校では赤本は図書館に置くので、進路関係の書籍は司書が注文します。
そんなことで毎年注文書を書いているので、「アレ…無い?」という大学名がチラホラと実際に見えてくるわけです。
気になったので直近3年の発行数を調べてみると、やはり減少していることがわかりました。
2021年度版 | 全530冊 |
2020年度版 | 全561冊 |
2019年度版 | 全563冊 |
赤本の発行種類はなぜ減った?
最近は大学入試に先立って、各大学でオープンキャンパス・入試説明会が行われます。
その特典として、大学で過去問が配布されることが多くなりました。
過去の入試問題解説講座などを開いている大学もみられます。
また、大学によってはホームページで無料で過去問を公開しているところもあります。
今回、赤本が無くなった大学の特徴は
・地方の私立大学
・規模が小さい大学
・赤本のページが少ない大学
でしょうか。
赤本は過去数年分の入試問題が掲載されていますが(※)、各大学の配布されるパンフレット類を上手に活用すれば無料で手にすることが出来ます。
そのような理由で、大学によっては赤本を買わずに受験する傾向も出てきたのはないかと推察されます。
書店目線で見る赤本
学校図書館には各々仕入れ先があります。
いわゆる「出入りの書店さん」なんですが、我が図書館担当の書店の一つ(複数あります)担当者gさん曰く”毎年の仕入れに限りが出て来たように思う”と。
まどろっこしい言い方ですが、印刷数自体が少なくなっていると感じる、とのこと。
(注!あくまで推測です)
赤本は限定部数での発売に加え、委託販売といって期間が過ぎると書店から出版社へ返品される仕組みになっています(これは事実)。
ですから赤本は前年度版が店頭に並ぶことが無く、しかもバックナンバーは出版元の教文社でも在庫がなく取り扱っていません。
最近では発売日直後でも、書店でさえ注文しても入らない赤本もあるということで、赤本界も変化の時が来たのかもしれません。
この先赤本はどうなるのか
いくら赤本の売れ行きが変化するとしても、大学受験において過去問が必要なのは変わりません。
大学入試は大学によって出題傾向がまったく違います。
過去の問題を見ることで、その大学の傾向をつかみ、対策を立てた受験勉強ができます。
詳細を言えば、マーク式か記述式か、時間に対して問題量と難易度はどうなのか、それらを知らずに受験するのは無謀というもの。
売れ行きうんぬんに関わらず、赤本の過去問の必要性が変わらない理由です。
ですから個人的な見解としては、将来的にはネット上でダウンロードする形の販売になるのではないかと思っています。
ま、違法コピーとか著作権侵害とか違うムズカシさが出てくるので、クリアする壁はたくさんありそうですが。
それまではとりあえず、欲しい赤本は予約で確実に手に入れる!ことで乗り切りましょう。
志望大学のホームページをこまめにチェックすることもお忘れなく。
嬉しい結果となることを願っています(^^