図書館の受験対策

キーエンス奨学金の合格者に学ぶ!小論文の過去問と合格する秘訣とは

いまや全国的に知られるようになった「キーエンス財団奨学金」。

2019年に制度が始まったばかりの財団ですが、噂では倍率20倍とも言われるほど人気の奨学金となっています。

魅力はなんと言っても「給付型」であること、オンラインと郵送ですべて完了するシステムであること。

企業の雇用ではないので、奨学生の選考は小論文や書類で判断できるとしたところは、さすが世界のキーエンス!という感じです。

選定に半年以上かかる奨学金財団も多いなか、一次選考は一週間・二次選考も二ヶ月というスピーディな対応は類を見ません。選考に明確な基準があるから出来るのでしょう。

まだ歴史が浅いということで、過去の問題や攻略法の情報も少なくて困っている学生さんも多いのではないでしょうか?

この記事では、2019年2020年の一次選考・二次選考の小論文のテーマ(過去問)を例示し、合格する文章とはどのようなものか合格者の声から考察していきたいと思います。

ぜひ参考にしてみてください!

小論文の過去のテーマ(過去問)

キーエンス財団の奨学生募集では、2019年も2020年も小論文のテーマはほとんど変わりません。

一次選考テーマは「他己分析」

一次選考テーマは「自分が周りから持たれている印象」。

具体的には『あなたの周りの人から、あなたはどのような人物と思われているか』を述べよです。これは就職活動などでは鉄板の、いわゆる「他己分析」と言われる問題。

字数は200〜400字。それにしても原稿用紙1枚以内とはなんと短い!

この400字で選考可能であるという、キーエンスの企業としての自信の現れなのだろうと総則されます。

二次選考テーマは「未来像」

二次選考では「大学で学びたいこと、理想の学生生活、それを活かした将来像」についてです。

『大学生活では何をしたいのか。将来、社会で何をしたいのか』を考え、述べることが求められます。

こちらも字数が増えたとは言え、800字以内に限定されています。4年間の学びとその先の将来像を描ききるに足りうる字数なのか?

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キーエンス小論文テーマが抽象的な理由

実は第一回目の2019年以降、小論文のテーマはほとんど変わりません。おそらく、あと何年かは同じではないかと予想されます。

そのテーマは抽象的かつ大局的で、一見つかみどころがなく見えます。

しかし年度ごとに変わらない普遍的なテーマこそ、キーエンスが求める基準そのものであると思うのです。

小論文は、個人の能力を測る絶好の形式。基礎的知識から、論理的思考力、メタ認知、伝達力…等々、およその偏差値まですべてが透けて見えてしまいます。

ですから通り一遍の作文を書いたところで選考に残るはずがありません。

テーマが抽象的だからこそ、切り口は自由になります。その選び方こそ個の能力が浮き彫りになり、キーエンスの小論文テーマを抽象的にしている理由ではないかと思うのです。


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キーエンス小論文テーマの狙いとは

「あなたは何者ですか?」一次選考も二次選考も質問の言葉こそ違いますが、問うてることは同じです。

だから出願者は「自分をいかに知ってもらうか」に焦点を当てた文章を書かなければなりません。

小論文という形ですが、これはあくまでもキーエンスへの自己紹介文であり、自己PRの場であることを忘れてはいけないのです。

言うなれば、一次選考では現在の自分PRであり、二次選考ではキーエンス奨学金で叶える未来の自分のプレゼンです。

ですから一次選考では、奨学金を投資すべき魅力ある自分をPRするのが正解です。他己分析形式を取っていますが、結局は客観視した自己解析に帰着します。

他人から見た自分はリアルな自分です。もし自己像とかけ離れた部分があったならその差をどう埋めるかも課題でしょうが、実際は「他人が自分をどう評価しているか」が現実なのです。

他人はあなたの内面まではわかりません。だからジャッジの材料はあなたの普段の行動・発言・実績などになるのですが、結局の所それが全てなのですよね。他人=社会の目から見た自分を、キーエンスに興味を持ってもらえるように、魅力的に書き出しましょう。

二次選考ではキーエンスが奨学金という投資をしたくなるような、可能性溢れる未来像をプレゼンしましょう。

奨学金は投資です。今回は返済不要の給付金ですが、それでもキーエンスが未来ある若者を通じて社会を育てたいという主旨は、日本の未来への投資とみて構わないと思うのです。

キーエンスがあなたの学びを支援することで、社会はどう変わるのか、あなたはどう変えていきたいのかを、具体的に深く掘り下げて書くとよいでしょう。

プレゼンポイントは1つに絞るか、多くても2つ以内。選んだ理由と具体的な方法を、知識をちりばめながら(付け焼き刃ではないことを見せる)理論的に組み立てるとよいでしょう。

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合格者にインタビュー

今回幸運なことに、キーエンス奨学金に選ばれた学生さんと話す機会がありました!せっかくなのでご紹介します。インタビューに答えてくれたのは、旧帝大に在学中のTさんです。

●選考でキーエンス財団は何を見ていたと思いますか?

Tさん
Tさん
一言で言うなら個人の能力じゃないかと。高校時代の評定も提出するので、小論文と比率半々なのかなと思いました。二次選考はポテンシャルの高さを見るのかなと。そこを意識したらいいかと思いますね。

●小論文で参考にした本などありますか?

Tさん
Tさん
参考書というか、キーエンス就活生向けの記事などを調べました。企業の姿勢は奨学生でも傾向は同じだと思ったので。

●どんな内容を書いたか教えて欲しいのですが?

Tさん
Tさん
一次では自他ともに認める長所を書き、二次では学科を選んだ理由を書いたと記憶しています。

●提出したのはいつですか?

Tさん
Tさん
提出期限は関係ないと書いてありましたが、なる早で出したいと思ってました。3月中に提出しました。

●周囲にキーエンス奨学生は多いですか?

Tさん
Tさん
ダメだったという話はよく聞きます(笑)。でも通った人の話も噂レベルで多少聞こえてきますね。旧帝大からMARCH位な感じかな?そもそも奨学金を貰っているなどの話は、あまりしないんで…詳しくはわからないです。

●最後にこれからチャレンジする人にアドバイスを!

Tさん
Tさん
自分は受験で学んだ小論文ノウハウを全てつぎ込みました!大企業と接触できるせっかくの機会なので、全力で挑んでみてはと思います。

「自分は理系クラスから経済学部を受験したちょっと変わり種なんですよ~」と、自己紹介してくれたTさん。すでに面白そうな会話の切り出しです。キーエンスが求めているのは、まさにこういう事か…と納得のTさんでした。貴重なお話し、ありがとうね。


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一本勝負で印象に残る文章を書こう

今回は特に「いかに印象に残る文章を書くか」が決め手になる事は間違いありません。

相手は就活で百戦錬磨のキーエンスです。コピペの継ぎはぎ文章や、上滑りな言葉選びは一瞬で見抜かれてしまいます。

良い文章とは「軸がブレないこと」「結論が見えること」。つまり一貫性のある主張が重要だと言えます。

それは、一次選考と二次選考の小論文についても同じです。選考時期が違うからと言って、文章同士に食い違いがあってはいけません。両方は連動するように書きましょう。

生身の声、現場の声、心からの声に勝るものはありません。

テーマの核心にせまる熱い文章で、選考者の印象に残る小論文を目指しましょう!


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