ここでは新型コロナによる「時短開館・休校中」に学校司書がしておきたいことを具体的な対策や取り組み例として示します。
休校中に考えておきたいこと
新型コロナウイルスが図書や館内に付着した場合、どのように対処すれば感染の影響がなくなるかを第一に考えましょう。
校内の専⾨家など信頼できる情報を集め、⽣徒・教職員にも安⼼して利⽤できるように周知することが大切です。
除菌や3密をさける館内配置
- ⼊退館時や資料を利⽤したときなど、どのようにして随時⼿指の消毒、⼿洗い、うがい等の徹底させるか
- 消毒液など備品の配置場所
- 3密(密閉、密集、密接)を避けるための机・椅子の配置
- 3蜜を避けるカウンター前の配置
予算等に関すること
感染症拡⼤防⽌のために、通常の学校図書館の予算だけでは不⾜することが考えられます。
そのためには図書費など必要な予算を減らすことなく、感染症対策のための予算を確保しましょう。
方法としては、何がどのくらい必要なのかをリストアップして、予算獲得のために図書部および管理職等に相談します。
場合によっては、広報⼿段を使って⾦銭的サポートだけではなく物的サポートなど、地域にも呼びかけることも必要かもしれません。
電⼦書籍等の導入の検討
今後の対応もあるので、危機管理対策として、導⼊の情報収集や予算を検討することもいいと思います。
おススメの方法としては、学習に活⽤できるサイト⼀覧などを作成することです。
実際に導入することによってどのようなメリットがあるのか、自校の現状に照らし合わせて報告書をまとめてみるとよいでしょう。
https://donguri5.com/librarianship/school-librarian/library-electronization-system
休校中に在宅勤務で出来ること
休館や在宅勤務を命じられた場合は、学校図書館再開に備えて季節の展示物を制作したり、webでの図書館だよりを作成することもできます。
その際に個⼈情報等の持ち出しなど禁止事項は、くれぐれも規則を厳守しましょう。
在宅勤務中にできることの具体例
- 展⽰・掲⽰物の作成
- ブックリストの作成
- 図書館だよりなどの作成
- 今後の参考資料としてこれまでの実践のまとめ
この本はアイディアの宝庫です!
休校中に図書館内で出来ること
館内で準備することの具体例
学校の再開に備えて、実際の利用動線をシミュレーションしながら配置やポスターなどを工夫します。
- ⼊退館時や資料を利⽤したときなど、随時⼿指の消毒液の調達と配置
- ⼿洗い、うがい等を促すポスター等の作成
- 共有部分の消毒
(ドアノブ・カウンター・閲覧机・椅子・電気スイッチ・水道蛇口・PC) - 展示品などを含めた消毒・除菌
- 必要に応じて雑誌・新聞などの撤去、検索PCの使用禁止
蔵書点検
休館中には、児童⽣徒の利⽤率、蔵書の配分⽐率確認など、データ処理や分析をして
今後蔵書に関してどのようにアップデートすればよいか⽅策を⽴てます。
また今年度のスケジュール調整など、教員との打合せの際に蔵書を⾒てもらうのも、休校中だから可能なことかもしれません。払出し対象となる図書なども一緒に確認しておきます。
その際に、授業の計画や、図書購⼊計画などの情報収集をすると、充実した蔵書を構築することが出来ます。
まとめ
感染症拡⼤防⽌の注意事項を書き出したものを掲⽰したり、リーフレットなどで⽰した
り、利⽤者の注意を喚起するための準備が休校中にすることです。
今回の事態を受けて、自校図書館の問題も浮き彫りになった部分も多いのではないでしょうか。
蔵書がデータベース化されていない館は、今後のことも⾒据えて対応可能かどうか検討
したり、危機対策としての管理と実践をできるだけ進めておくことが、未来の学校図書館を作る行動になるはずです。