話題のキーエンス財団の給付型奨学金をご存知でしょうか。
月額8万円を4年間、総額にして384万円を返済義務のない給付型の奨学金制度ということで注目を集めています!
大学生の2人に1人が奨学金を利用している時代ですが、様々な奨学金制度がある中でこれほど条件が少なく、門戸が広く開かれているものはなかなかありません。
ここでは、キーエンス財団奨学金について、母体となる(株)キーエンスの評判、奨学生の選考情報、倍率などを紹介したいと思います。
キーエンス奨学金について
現在見ることのできる最新の報告によると、日本には5000以上の奨学金実施団体が存在します。その中でも急増しているのは、公益団体と医療機関による奨学金制度です(出所;日本学生支援機構)。
その中でも今注目されているのは公益財団法人キーエンス財団による給付型奨学金です。
聞きなれない人も多い財団名だと思いますが、実は設立が2018年6月のとても若い財団です。
2019年に初めての奨学生125名が選考されました。2月1日から募集されるのは2022年度の奨学生になります。
日本の民間団体の奨学金制度には、制限や条件が付いていることがほとんどです。
進学大学が限定されているものや、出身高校が指定されているもの、卒業後の就業に条件があることや、成績、親の経済状態など、条件に当てはまらないと応募することが出来ません。
キーエンス財団が特異な存在と言われるのは、日本国内の4年制大学に進学すること以外に条件がほとんどないこと。
意欲ある学生に広くチャンスを与えたいという設立の意図から来ているとのことなのですが、どのような奨学金制度なのか詳細を紹介いたします。
奨学金について
・給付月額 8万円
・給付対象期間 2022年4月から2026年3月(最短給付期間)
応募資格
・日本国内の4年制大学(通信教育課程と夜間学部を除く)に202年4月入学の新一年生であること
・2022年4月現在20歳以下であること
・日本国籍を持っていること
・経済的な支援を必要とすること
・他の奨学金との併用は「貸与型は併用可」「給付型は併用不可」「授業料減免制度の奨学金の併用は可」である
募集期間と人数
・一次選考
(WEB登録)2022年2月1日~4月8日午前10時
・二次選考
(書類) 2022年4月14日~4月27日締切当日消印有効
(WEB登録) 2022年4月14日〜4月27日午前10時
・募集人数
500名程度
応募方法と流れ
一次選考
・財団HPから本人が入力登録
・2022年4月14日までに結果通知がメールで来る
二次選考(1次選考を通過した人)
・財団HPに小論文などを登録
・必要書類を財団に郵送する
(大学の学生証/在学証明書/卒業高校の調査書/世帯全員の住民票の写し/所得課税証明書等/ 健康保険証の写し/計6点)
・二次選考の採用結果は6月中旬までに本人に通知される
母体の「キーエンス㈱」の評判
公益財団法人キーエンス財団の母体となるのは、一体どのような会社なのでしょうか?
株式会社キーエンスは精密電子機器メーカー。本社が大阪市にあり、東京証券取引所市場第一部上場企業。設立は1974年で今年46年目になります。
46か国210拠点で事業を展開し海外に向けての事業を重視した事業展開を行っており、世界的なビジネス誌『フォーブス』で世界で最も革新的な企業TOP100に2011年から連続で選ばれているなど、高い評価を得ている企業です。
また創業者の滝崎武光氏は2020年4月発表の世界長者番付で47位・資産は1兆8700億円です。
キーエンスは精密電子機器メーカーなので、私たち個人消費者には接点がほぼありません。そのため普段は聞くことのない企業名ですが、実はビジネス界において名を知らぬ者はいないほどのビッグネーム企業なのです。
経営情報を見ても、営業利益率はここ10年50%の伸びを示し、急激に伸びている企業であることがわかります。
キーエンス奨学生の選考基準と倍率
選考方法は発表されていますが、選考基準の詳細については「公平を期すため」発表されていません。
Q:学力の審査基準を教えてください。
A:学力の情報は選考する際の一つの要素ではありますが、必ず採用となる一律の基準はありません。学力、経済的な状況、小論文などから、総合的に判断します。
Q:選考はどなたが行うのですか。
A:当財団の選考委員により公正公平に選考を行い、理事会で最終決定いたします。
Q:選考結果の理由を教えていただけないですか?
A:公平性を担保するため、採否に関わらず選考結果の理由や選考基準の詳細につきましては一切お伝えできません。
(引用:「キーエンス財団 奨学生募集について」より)
同じく倍率についても公表はされていませんが、巷の予想では20倍程度と言われています。
給付型奨学金をもらえるのは、やはり狭き門ということですね。
選定方法は小論文だけ
小論文の内容は公表されていませんので、少し方向を変えて、母体㈱キーエンスの新卒採用を見てみることにします。
採用にあたり、キーエンスが大切にしてる考え方が書いてあります。
「最小の資本と人で最大の付加価値をあげる」
「目的意識をもって主体的に行動する」
「市場原理・経済原則で考える」
企業理念としてキーエンスが掲げている人物像をみると、目的意識をもって進学の意思を持ち、自分の目指すべきゴールにたどり着くために明確なイメージを持って積極果敢に人生を進む若者像が浮かんできますね。
そのあたりが、選考のヒントになるのではないかと思います。
当財団の奨学金事業がTwitterで大きな反響をいただいており、大変驚いております。
また、多数のご声援をいただけたこと、大変ありがたく思います。公益財団として、いただいたご声援にお応えできるように今後も真摯に取り組んでまいります。
ありがとうございます。
— キーエンス財団 (@keyence_zaidan) January 30, 2020
キーエンス財団ではツイッターもしています。教育情報などに細やかな発言が多く、チェックおすすめです。
まとめ
●キーエンス財団奨学金とは
公益財団法人キーエンス財団による給付型奨学金のこと
●母体となる(株)キーエンスの評判
設立1974年の精密電子機器メーカー。
大阪市に本社のある、東京証券取引所市場第一部上場企業。
世界的なビジネス誌『フォーブス』でも高い評価を得ている。
●奨学生の選考情報、倍率
公正を期すため公表は控えている
募集締め切りは4月初旬ですが先着順ではないので、これから受験する人は焦らずとも大丈夫です。
ちなみに応募した後で進学する大学が変更しても、条件が合っていれば申告を受け入れてもらえます。
ツイッターなどのSNSなどを見ると、東大や京大の学生でも選考からもれていたり、地方大学の学生が選ばれたりしています。
是非応募して下さいね!