「読書感想文の出来は”本選び”で決まる!」
…これは正直本当だと思います。
というか、当然!という感じもしないでもない。
だって「これ読んで書きなさい」って渡された本より、「うわー感動!!すっごい心にシミた!」って本のほうが、感想文の熱量が違うと思いませんか?
ですから司書としては「4月から夏休み前までにたくさん読書して、感動本のストックを貯めておきなさいね」って言ってます。
だって夏休みに入ってから感想文用の読書本を探すなんて、実際に無理ですもんね。
どんな本が感想文向きなのか?
自身の体験と重なる本
自分自身と、主人公の境遇や体験が似ている本は感想が書きやすくなりますよね。
例えば、留学した、一人旅をした、リーダーの立場に立った、仲間のうちで孤立した、転校した、両親が離婚した…
なにか重なる部分があると、その分共感するチカラが強くなります。その上で自分の場合はどうか、主人公と同じ部分・違う部分、考え方や環境はどうか、など深く追求ができる文章を書くことが可能になります。
自分が感動した本
「ちょっとこれ読んでみて!」と、誰かに勧めたくなるほどの本。一体その感情の正体は何だと思いますか?
誰かに勧めたいとおもった部分とは、あなたが心底共感した部分なんです。
「私も〇〇は〇〇だと思う!そうでしょ?」と相手にも理解してほしいと思っていること、それをそのままの勢いで文章にしてみましょう。
その時、詳しく書くことを忘れないで!
勢いがある文章は、得てして独りよがりになりやすい傾向にあります。
まずは簡単な人物の背景を。
そして、なぜ私はそこに感動(共感)したのかを、なぜなぜの深堀りをしながら、詳細に。
それ(感動ポイント)は皆に理解されやすいことですか、されにくいことですか?それはなぜ?理解されにくいマイノリティな意見であれば、どうしてそうなのかまで考えましょう。
なぜ?なぜ?の深い追求思考は、物事の本質に迫る良い方法です。思考は、みんな違ってみんな良い。自信をもってあなたの考え方をバーンと書いてやっちゃいましょう!
課題図書は書きやすい?
課題図書には、明確な感動ポイントがあります。感動ポイント、というと露骨ですね。考えるべき課題とでも申しましょうか。
あまりにもあからさまに「はい、どうぞ」と差し出されてしまうので、ちょっとなあ…と敬遠する人も多いのはわかる気もします。
同じお題で感想文を書くことになるので、比較されるのが嫌だなあと感じることもありますよね。
でも、感想文の本に迷ったら課題図書で書いてみるのも手だと思います。そこにテーマが提示されているんですから…こんなにわかりやすいことはない(笑)。
それにね、もし入賞などを目指している人には絶対オススメなんですよ。
ココだけの話、課題図書と自由図書(自分で選んだ本)の割合は、課題図書のほうが絶対的に少ないです。
最終的には、読書感想文コンクールの全国レベルの最終段階では課題図書も自由図書も枠が外されるのですが、途中までは別々に選定されることもあります(絶対じゃないですけど)。
だから課題図書がうまくハマれば、市や県レベルの入賞作品に残る可能性は高くなるかもしれませんよ!?